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2011年02月27日
「酒井抱一」琳派の華
江戸琳派の創始者・酒井抱一 生誕250年という今年、東京では今いくつかの美術館で、特別展が開催されています。私は二つの展覧会を廻って来ました。
・畠山美術館〜琳派の華(後期)
・出光美術館〜琳派芸術(後期)
琳派といえば、本阿弥光悦〜俵屋宗達〜尾形光琳・尾形乾山兄弟〜酒井抱一〜鈴木其一へと受け継がれて来た華やかな芸術文化。
直接の師弟関係はなく、時代も重なる訳でもないのに…でも先達の才能に畏敬の念をもちつつ描かれる作品の数々。作品では、同じ題材をモチーフにというのも多々あります。
同じ構図でというと、一番よく知られているのが、「風神雷神図屏風」ではないでしょうか。
宗達による「風神雷神図屏風」が描かれてから約80年後、敬愛してやまない光琳が模写。更に、抱一も「風神雷神図屏風」を模写し、その弟子鈴木其一も模写。
全ての作品を見比べると、大きく違うのは目の描き方、雲の形態でしょうか…
光琳屏風の裏には、光琳を敬愛する抱一が、夏秋草図を描きました(これは表の光琳の風と雷に対して、嵐のあとの夏草の様子と大雨後の水溜まりだとか)
現在は、表・裏別にされ各々の屏風として表装されています。
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その裏部分〜抱一の「夏秋草屏風」は裏描きなので、山と谷の折り方が違うから、一般的なMにするか、Wにするかで見え方が違い、展示の仕方にも工夫が必要だとも言われているようです。
私は宗達の「風神雷神」が好きです。一番色が落ち着いていて、雲の形状が少なく、風神雷神を浮かび上がらせているからです。
又、抱一は「風神雷神図」を掛軸にもしています。
その掛軸の展示が白金台の畠山美術館で開催中の「酒井抱一〜琳派の華」で、見られます。
畠山美術館(荏原製作所創始者が設立)はこじんまりとした建物で、現在は館所蔵の琳派作品の展示をしています。
展示品の中でも、酒井抱一の掛軸「風神雷神図」と「十二ヶ月花鳥図」は、私の良く知っている図柄です。
「風神雷神図」は左軸に風神・右軸に雷神と双方の視線がぶつかり合う形での展示です。
そして、「十二ヶ月花鳥図」は後期展示に行ったので、七月〜十二月でした。(展示場所の制限はあるのでしょうが、一月〜十二月まで一堂に見たかったです)
今までも、抱一の花鳥画を見たことは何回もあるのですが、琳派なのに地味?と思っていたら、葉の色を基本は水墨で、金泥や緑青を足したり、又たらし込みにしたりで描いているとか。葉に水墨とは思いもよらず…技を駆使して制作されているのだと、改めて解りました![]()
そして、出光美術館「琳派芸術」/後期展示に。
こちらには、前述の酒井抱一の「風神雷神図屏風」の展示が。
一日に両方見られるなんて、なんとラッキーなことでしょう!
琳派の系譜〜薄明の世界〜抱一の美〜其一の美へと続きます。
琳派というと、どうしても宗達・光琳が取り上げられることが多いのですが、抱一・其一は江戸琳派として、今回はかなりのスペースをとり作品が展示されています。
抱一・其一作品がこれだけ数多く展示されるのは珍しいのではないでしょうか。
又、屏風・掛軸の他に、[琳派の工芸]として、本阿弥光悦、尾方乾山の焼き物、尾方光琳の蒔絵の工芸品も多々あり、本当に楽しめる展覧会です。![]()
又、琳派というときらびやかなイメージばかり取り上げられがちですが、この後期は銀地を背景にした屏風《薄明の世界》も多く出品されています。
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抱一の「紅白梅図屏風」など、光琳の「紅白梅図屏風」(前期展示〜背景金地)に比べ、背景色が銀地の分、梅が浮き上がって見えるような気がします。金地だと、どっしり構えていたものが、儚げに見えたり…
色々、考察すると面白いですね。
銀は月日を経ると黒ずみ、本来の形で見えないということもありますが…
(現代の技術なら、元の銀の輝きに復元可能な気もしますが、興福寺の阿修羅像のように復元したら朱色だった〜!なんてこともあり得るから、今の姿を見ている方が自然かも知れませんね)。
琳派に興味を持たれてる方は、ぜひこの出光美術館の「琳派芸術」に足を運んで下さい。
満足度120%ですよ!!
k.k.
投稿者 Granma : 2011年02月27日 16:57