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2007年02月08日
ベンチャーズファンの「いまさら聞けないよ」寄り道講座
「デジタル時代の著作権」
◎音楽はダウンロードして聴く時代に
いまや、音楽はダウンロードして聴く時代です。今でもレコードファンの筆者ですが、レコード針を購入するのが億劫だったりして(レコードファンからはひんしゅくを買いそうです)、大事に使いすぎてレコードをかける機会がホント減ってます。
昨年より、筆者も遅ればせながらCDを購入してMP3プレーヤとかに入れたり、デジタル配信される音楽を買う時代を迎えています。
ここでサンズサンズのファンの方々と一緒に寄り道して少し勉強しましょう。
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◎「サイバー著作権」ってなに?
近年注目を浴びているのが「サイバー著作権」です。
デジタル著作権といえば岡村久道氏の「MP3 と著作権法」がその歴史を調べる上で非常に参考になります。実際にあった事例から勉強すると分りやすいので、以下に内容を引用させて頂きます。(岡村氏の引用内容の詳細確認をされる方のために⇒http://www.law.co.jp/okamura/)
岡村氏によると、米国では、全米レコード業界組合(RIAA)が、MP3フォーマットを使った違法コピーに対する撲滅キャンペーンが実施され、実際に、違法コピーした曲を使って MP3のデータベースを提供していたウェブに対し複数の裁判を提起したということです。日本でも、1998年の8月から、日本音楽著作権協会(JASRAC)や日本レコード協会など6団体が、「他人の作った曲を無断で配信している悪質な MP3ウェブに対し、警告をはじめとして断固とした措置をとる」ことを発表しています。これらは、当時から、関連業界では、既にMP3の再現性の高さによる危機感をもっており、無許諾コピー配布行為が著作権侵害となることによるものです。
◎ますます拡大する携帯音楽プレーヤ関連市場
2007年になり、ご存知i Pod(Apple Computer, Inc. )に代表される携帯音楽プレーヤの急激な普及によって、ようやくわれわれ世代でも知名度の高まったMP3です。
最近では音質の追求も進展し、市場を睨んでか米国SHURE社から実売価格:5万4800円 というイヤホンが発売※され話題になったりしています。(※デジタルARENA nikkei BP netより)
そんな時代ですが、岡村氏によると海外では、既に1998年7月、MP3世界サミット(サンディエゴで開催)で著作権問題など議論が始ったということです。
繰り返しになりますが、アナログ録音機器であれば、コピーをかさねるたびに音質が悪くなりますがデジタルだとコピーによる音質の劣化はないのです。
岡村氏の資料に戻りますと、米国ではオーディオ・ホーム・レコーディング法(Audio Home Recording Act of 1992 :AHRA)は、デジタル録音機器に対し、二次録音防止装置(SCMS : Serial Copyright Management System)の装着を義務づけています。全米レコード業界組合(RIAA)は、かってDiamond Multimedia社のMP3オーディオRio はこれを装着していないので違反しているとして、販売の差し止めを求めています。これに対し、同社は「Rioは直接オーディオファイルを記録するわけではなく、ユーザーのPC(パソコン)のハードディスクに保存済みの音楽を再生する機器であって、内部メモリー上に蓄積された如何なるファイルも、PC以外の装置に保存することはできず、録音機器とは呼べないから、同法に違反しない」と主張しています。しかし、RIAA側は、「Rioに付属するソフトウェアを使えば、CDから録音することもできる」と述べています。当時はこのような所が争点になっていたのですね。2007年の今とは大分違いますね。でも、この情報を筆者が最初に目にした頃はイノベーションの発展はすごいな!と感じ入っていたものです。
全米レコード業界組合(RIAA)側は、「同一の音楽コンテンツがネットで違法な市場から入手できるとすれば、正当なネット配布市場の健全な発展を阻害してしまう」というのが当時の主張でした。
◎簡単に世界中に自分たちの音楽を配布できる
一方、当時のMP3支持派は、音楽の配布をコントロールしてきた巨大レーベルが、アーティストとファンとが直接結びつくのに脅威を感じ、音楽配布システムへのコントロールを維持しようとしていると考えました。岡村久道氏の言うように「確かにインターネットは、無名アーティストにとって、有名になる可能性を手にすることができる理想的なマーケティングの場」です。つまり、MP3を使えば、これまでのようにレコード会社に頼ることなく、簡単に世界に対し自分達の音楽を大量に配布することができると語っています。
MP3の普及予測を当時から裏付けるような内容が岡村さんの資料にもあります。それはMP3.comの会長、当時CEOマイケル・ロバートソン氏が「『既存の流通経路以外で音楽制作をする自由が得られるかどうかだ』と述べている点です。これは、流通コストをかけずに消費者に安く音楽を提供する方法。いわゆる『ノンパッケージ』流通です。」
この考え方は音楽の流通経路を根底から変化させる可能性を語っています。
◎ますます身近になった著作権
最近ではカラオケも日常の中に浸透し、社会的にもいろいろと話題になるこの「著作権」。ベンチャーズファンの方々も新聞、雑誌でこれほど身近に感じる時代は今までなかったのではないでしょうか?
急速なパソコン・モバイル携帯などによるインターネット社会の進展は、デジタルのすばらしさという点で、オリジナル音源のコピーがオリジナルとほとんど、あるいは全く変わらない状態でいながらにして入手可能な時代です。
◎すぎやまこういち氏とデジタル著作権
歴史的にも大ヒットのソフト・ドラゴンクエストの作曲者=「僕のマリー」・「シーサイドバウンド」・「モナリザの微笑」・「君だけに愛を」・「銀河のロマンス 」「花の首飾り」これらは、われわれ世代には懐かしい1967年頃、一世風靡したタイガースのヒット曲の数々。この他に、亜麻色の髪の乙女(ヴィレッジシンガース)などの作詞者がすぎやまこういち氏です。今、日本作編曲家協会常任理事、日本音楽著作権協会評議員JASRAC(日本音楽著作権協会)で、たしか「総合デジタル化対策委員会委員長」を歴任されていたと記憶していますが、2002年9月27日(金)<やさしい著作権のお話>すぎやまこういちを囲む会(日本音楽著作権協会・於:けやきホール)では以下のように語っております。
かなり引用が長いのですが、筆者とこの内容を読んでいる方に理解を深めて頂くためにあえて紹介させて頂きます。
◎自分の作品は、人格の一部
「・・・だから自分の作品は、僕の人格の一部なのです。ドラゴンクエストのメロディにしても、「亜麻色の髪の乙女」にしても、僕の人格=僕の分身なのです。「人の人格を侵してはいけない」というのは民主主義国の大事な鉄則ですから、そこに音楽の「人格権」と いうものが発生するわけです。
例えば、ある人が作った曲を変なアレンジをしたり、作曲者を貶めるような使い方を
したり、作曲者の考え方と全然違う替え歌を作ったりと、作曲者の人格を侵してはいけ
ないということで、「人格権」というもので護られているわけです。
僕も変な使い方をされなければ問題はないのですが、例えば僕の創ったドラゴンクエスト の音楽をどこかの団体が僕の思想、信条と正反対の考え方や、主張をするために使用する ようなことがあればクレームをつけますし、使用を拒否する権利があるのです。これが 「人格権」です。そして次に「経済権」というのは、例えば僕の作った音楽をどこかで使用したい場合は使用料を支払ってください、というのが「経済権」です。
音楽の著作権には経済権というのがつきます。
音楽を使ったならば、使ったということに対する対価を支払うことになるわけです。
これは電車に乗る場合も、「電車でどこかへ運んでもらった」事に対する対価を支払うという点で同じですし、電話を例にとれば「電話という便利なものを使用した事」に対して対価を支払う、ということで音楽を何かの形で使ったことに関しては対価を支払うということが当たり前のことになるわけです。
音楽の著作権に関してはJASRAC(日本音楽著作権協会)に僕の曲は全部信託しているわけですから、JASRACで「音楽をどう使いたいのか」ということを届ければ、手続きを経て、使えるようになるわけです。
◎音楽が非常に簡単にコピーできる
さて、今回の「囲む会」はインターネット上で応募をしましたので、来て下さったみな さんは何かの形でインターネットに関わっている方が多いと思います。
今、この時代になって我々著作権者が1番悩んでいるのは、インターネットが普及し、電子メディアが普及するにつれて、音楽が非常に簡単にコピーできるようになったということです。昔、カセットテープにコピーしたものは音質が下がりましたが、今はデジタルでコピーしたものは劣化しないで、そのままの状態でコピーされてしまう。
昔、円盤(レコード)の時代は、中古というのがありましたね。中古というのは新品に比べて溝が磨り減っていたり、傷がついていたりして音質が下がっていたものですが、今の中古のCDなどの内容は新品と同じで我々も困っています。
最近はインターネットのホームページなどで色々なMIDIデータを載せたりする人がいますね。ドラゴンクエストのMIDIを載せている人もいるみたいです。
インターネットのHP上に音楽を載せる方はJASRACに届けて認証マークをもらえば利用
できるわけです。具体的にはそんなに高いわけではないです。」
いかがでしょうか?著名人で、しかも実際に様々な体験しているすぎやまこういち氏のコメントは分りやすいですね。
第一回「寄り道講座」でした。
音楽・趣味などなど、何でも良いです。このブログページで取り上げて欲しい希望のテーマがあればリクエストして下さいね。
ヤマダヒロミチ(サンズサンズ)
投稿者 Sunssons : 2007年02月08日 21:46
コメント
読ませて頂きました。
著作権にはパクリとインスパイアの違いや
単なる偶然の一致など、微妙な問題を含んでいますね…。
希望のテーマですが、
ギターやベース、ドラム等々
楽器そのものにまつわる歴史についての話題はどうでしょう?
現在では各メーカーから様々な形や種類が豊富に
出揃っておりますが、そのルーツや歴史的なことに興味ありです。
投稿者 akitak : 2007年02月09日 13:23